古典インクとWahl-Eversharp DECOBAND

ブルーブラックと言えば古典インク、古典インクと言えばブルーブラック。というのも今は昔の話で、最終的に黒っぽくなるといえども書いたときの色はさまざまな種類が出るようになってきた古典インク、没食子インク。耐水性や耐光性などの保存性の高さと、色の変化という面白さ、"古典"という響きに惹かれて私のメインになる万年筆の多くにこの古典インクを入れています。

もちろんお気に入り万年筆であるところのDECOBANDにもKWZ Inkとプラチナの古典インクを入れているのですが、インクと万年筆の相性か、首軸のところからそれなりの量のインクが漏れ出てきています。この万年筆は、自分の環境ではプラチナの古典インクでもPen and message.さんのオリジナルインクでもある程度漏れているので、漏れること自体は通常の状態であると認識しているのですが、それをPen and message.店主の吉宗さんに相談して見せたときに、首軸の金色のリングが腐食していることを指摘されました。

f:id:koxi:20200319213344j:plain

DECOBAND Saffron Blue

インク汚れだと思ってあまり気にしていなかったのですが、綺麗に拭き取ってみると確かに腐食してへこんでいます。

 

f:id:koxi:20200319213642j:plain

DECOBAND Flamenco

使用開始が1年ほど違うFlamencoと比べると、形状の違いもそうですが、腐食がないことがよく分かります。

私はこの部分はプラスチックかと思っていたのですがどうも金属だそうで、実際腐食してしまっているところを見ると納得せざるを得ません。取り外し自体は簡単そうなので、後は部品として取り扱ってくれるのかと言うことと、値段の問題がクリアできれば1年に一度とかそれくらいの頻度で取り替えても良いかと思っています。ただ、取り替えられません、となっては困るので、一応Pen and message.さんに問い合わせをしてもらっている間はインクを変えておこう、とKWZ Inkの IG Violet #3からPen and message.オリジナルインクの山野草に変えて使っています。インク自体は良い色だと思うのですが、Violet #3のほうがこの万年筆に似合っていると自分では思っているので、どうにかならんもんか、と頭を悩ませています。

古典インクのすごさを改めて知った出来事でした。