八年ぶりの
何度か計画を立てたものの実現には至らず、延び延びになってきていた丸岡城再訪が遂にかないました。
前回はなんと8年前で、彦根城、犬山城とこの丸岡城の、現存天守3連発という強行軍でした。最後になった丸岡城に到着したのは21時頃で、緑にライトアップされた天守をカメラで撮るだけでした。人柱伝説のあるこのお城で、夜一人で写真を撮るというのはなかなか雰囲気があったのを覚えています。
弘前城という、一つだけ青森にある、遠すぎる天守は別として、訪れたことのある現存11天守(現存天守は全部で12)の中で唯一心残りであったのがこの丸岡城でした。
他の現存天守はすべて中に入っていて、丸岡城だけがまだというのが一番の心残りだったわけですが、外観もちゃんと見てみたいという思いがありました。
訪れた日は生憎の嵐の日で、雨風ともに強かったのですが、ビデオやiPhoneで記録を残すことが出来ました。
天守内は狭く、備中松山城と同じくらいか少し大きいくらいでした。まあ、姫路城なんかと比べるのは間違っているでしょうが…。
二重三階建てで、階上に行くための階段は急で、安全のためのロープがありました。ビデオカメラを片手に持っていた私は、これを使って登っていきましたが、他の天守と比べても遜色ないくらいの急な階段でした。攻め上るのはなかなか難しそうです。
窓からの眺めは残念ながら雨のせいで楽しむことは出来ませんでした。せめて雨がやんでいれば…と残念な気持ちでいっぱいでした。
さて、丸岡城といえば、現存する最古の天守という肩書きで有名でしたが、去年の調査でこれまで考えられてきたよりも遅く、江戸時代に入ってから作られたということが科学的に証明されてしまい、これで現存天守の中で最古、という肩書きが外れることになると思われます。調査で分かった年代は1620年代以降ということで、これよりも以前に建てられたとされているのが、古い順に松本城、犬山城、彦根城となっています。
正直、他の天守と比べてより観光地化している犬山城が最古…というのは、個人的には複雑な気持ちなので、お気に入りの天守の一つである松本城であって欲しいところですが…。
丸岡城を訪れた後は隣にある「一筆啓上 日本一短い手紙の館」に行ってきました。ここは丸岡城と共通券になっていて、実質無料です。単独で行こうとすると200円、丸岡城が450円ですから、お城に入っていった方がお得だと思います。
毎年開催されている一筆啓上賞の作品を展示しているところで、手紙好きを自認している私としてはぜひ行ってみたいところでした。
『母』や『家族』『先生』といったテーマで書かれた短い手紙は、文字数からしてもツイッターと同じようなものだと思うのですが、クスリと笑ってしてしまうもの、ジンと胸に来るもの、いろいろな作品がテーマごとに展示されていて、じっと見入ってしまいました。手紙を書くスペースもあり、天気が良ければ中庭でも書けるようなのですが、今回は室内で書くことにしました。
いつもはお気に入りの喫茶店で書くことが多い手紙ですが、今回はとても雰囲気があっていつもと違う空気感の中で書くことになりましたので、少し戸惑いがありました。
雨の中手紙を出すことになって、宛名が少しにじんでしまいましたが、そこは古典インクの力で、染料インクのように流れてしまうことはなく、ちゃんと届くことだと思います。
今回は雨ということもあって他の観光地に行くことはありませんでしたが、東尋坊だったり永平寺だったり、他の観光地に持ってみたいと思いました。良い旅の思い出を作ることが出来ました。